教育の常識を考え直す

地球儀は必要か?不要か?(2)ある戦国武将と地球儀

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地球儀は必要か?不要か?(1)のつづきです。

日本で最初に「地球は丸い」と理解した人は…あの有名人

大昔、「地球は丸い」という考え方が主流になる前は、「世の中は平らである」という考えが主流でした。

今、ほとんどの人が「地球は丸い」ということをスムーズに受け入れられるのは、宇宙から見た「衛生写真」と「地球儀」のおかげです。

今回は、「地球が丸い」にまつわるエピソードをご紹介しながら、地球儀の意義を考えます。

「地球は丸い」ことが発見されたのは、記録の残っている限り、紀元前ヨーロッパと言われています。

いわゆるコペルニクスやガリレオ・ガリレイの『地動説』が提唱されるよりもずーっとずーっと前です。そんな時代から、「地球は丸い」と考えられていました。

それを証明したのが、「マゼラン海峡」の名前でおぼえさせられた、フェルディナンド・マゼランです。
地球を一周して、出発した国に帰ってくることで、「地球は丸い」ことを証明してみせたのです。その辺の話は、NHKの動画アーカイブでわかりやすくまとまっているので、そちらを見ていただくのがよいかと思います。

 

では、日本で最初に「地球は丸い」と理解したのはいつ、誰かご存知ですか?

記録に残っている限りで、日本で最初に「地球は丸い」と理解したのは、

日本人では知らない人はいない歴史上の人物である、なんと、あの、織田信長です。

 

地球儀で「地球は丸い」を理解した信長

ある時、織田信長は、ポルトガルから来た宣教師ルイス・フロイスたちと会う機会がありました。

そこで、信長が彼らに「どうやってこの国に来たのか?」とたずねた際に、地球儀を使ってそのルートの説明をさせたそうです。

それまで、日本では中国から来た世界観(地球は平面である)が主流だったので、フロイスたちが地球儀を使って「地球は丸い」とどれだけ説明しても、秀吉をはじめ、当時の日本人は誰も理解できなかったそうです。

しかし、信長だけは、目の前の地球儀と彼らの話を聞きながら、話の整合性をとり、即座に地球は丸いことを理解し、なんなら他の国々のことも熱心に聞いたと言われています(フロイスの『日本史』)。

stux / Pixabay(※現物ではなくイメージです)

実は、ここに、「地球儀」の役割を考えるヒントがあります。

 

信長は「地球が丸い」ことを、理解し、活用した

織田信長は、「地球は丸い」ということ、それを単なる「知識」の一つと終わらせませんでした。

そこが、彼が凡人と違う所です。

信長は、世界には、これまで知られていなかったさまざまな国があることを知り、そういった国々のから良いものを取り入れようと、ヨーロッパの学問や地理についてたびたび尋ねたそうです

それは、自らが神であると考える信長の考えと相反する、「神が何よりも貴い」とするキリスト教を布教させることによるデメリットよりも、価値のあることとだったのです。

なぜなら世は戦国時代。
当時(1569年)はまだ、最強と言われた武田軍を粉砕する『長篠の戦い(1575年)』より6年も前のことです。

誰よりも天下統一を狙っていた信長ですから、外国から来た宣教師たちをアヤシイ人たちではなく、使える人たちだと判断し、他の人たちのように「日本は小さな国じゃない!」と憤ることもなく、地球儀や「地球は丸い」ことに驚くのでもなく、日本はあくまでも地球にある一つの国なんだという視点に立ちながら、自分が最も得になることを計算して行動したのです。

まさに、天才の発想です。

余談ですが、その時に、フロイスたちから、「地球儀」のほか、これも当時日本になかった「時計」ももらったのですが、これはメンテナンスできないからいらないと理由で返却したというエピソードもあったり、恐ろしく頭の切れる人物だったと、フロイスも語っています。

 

そんな、日本を代表的する天才が、地球儀を持ち、なおかつ活用していたとなれば、「地球儀を持つ理由」がなんとなく見えてこないでしょうか??

 

地球儀は、使ってナンボである

信長のように、まだ見ぬ異国の地を理解するのに地球儀を使うのは、地球儀の一つの使い方です。

なので、ただ置いてあるだけでは無意味ですが、手で触りながら見ているだけでも、地球という、実際にイメージできないものを、頭の中に作る(モデル化する)ことができるので、テストで、日本の位置を「南半球」と書くようなことはないでしょう。

つまり、「地球儀があった方がいい」と断言できるのは、ハッキリ言って、その方が手っ取り早いからです。学ぶのに。

たとえば、地球儀の「絵」を見せて、その裏側まで想像するのは、意外と難しいものです。でも、地球儀があれば、幼稚園児でも「地球」に裏側があることもわかります。

なので、昔から「頭のいい子は地球儀を持っている」という説がありますが、先に学べているものが多いから、理解が早く、勉強が簡単にできるようになる、といった面もあります。ですから、ただ「地球があれば賢くなる」というわけではありません

この辺は、地球儀だけでなく、百科事典なども同じことです。

何かから「学ぶ」習慣があるからこそ、学校の勉強もスムーズに入っていき、結果、成績が良くなるので、昔から言われている「百科事典」「図鑑」「地球儀」などは、やはりあった方がいいのです。

ただ、それが有効に使われないからこそ、「地球儀は必要ない」となるだけであって、問題は地球儀たちではなく、持ってる人の「使い方」にあると言えます。

そして、その「使い方」を学校はどう教えているのか・・・そこも大事なポイントです。

 

(つづく)

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